県南ありのまま舎は、宮城県南部において、障害のある人々が地域で安心して暮らし続けられるよう、「生活の場」と「支援・相談機能」を備えた拠点施設として計画されました。
この施設は、入居者や利用者のプライバシーとセキュリティを確保しながら、地域に開かれた環境をつくることを目指しています。地域の人々が気軽に訪れ、参加しやすい雰囲気を大切にしました。
建物は、見通しがよく回遊性のある明るい空間で構成され、各エリアを「まち」の機能に見立てて計画しています。プライバシーが必要な部屋を除き、可能な限りオープンプランを採用し、中庭や光庭を通して回遊性を高めることで、自由に動き回れる開放的な生活空間としました。
また、「個性の尊重と自立」をテーマに、互いに学び合い、成長できるコミュニティ空間を整えています。入居者や利用者が多様な生活や活動を送れるよう、適所に多様なスペースを配置し、それぞれが自分に合った場所で過ごせるよう工夫しました。